ラクワク(楽WORK)思考で関西ユニークな「女性のはたらく」をみつけるプロジェクト、「はたらく×bee」。はたらく女性のありたい姿を実現し、課題を解決するためのアイデアを生み出し実践していくとともに、個人の想いやさまざまな企業・組織の取り組みをつなげる「風土」を作り、関西に広げて行くことをミッションとしています。全4回のセッションのうち初回の今回は、10年後のはたらく女性のありたい姿を描くセッションでした!
まずはじめに、
「この5年で起きた、『働き方』に関する想像していなかった変化は?」
「これから5年で、『働き方』に関してどのような想像できない変化が起きるだろうか?」という問いに対して、ペアで対話してもらいました。対話の中で浮かんだことを、ふ
せんに書き出し、壁面に貼ると、次のようなさまざまな視座が見えてきました。
①仕事内容
・取り扱う商品が変わった(未経験の製品へ)
・自分のやりたい仕事を実現しやすくなっている
②働く時間・場所
・テレワークが自社で導入された
・フレックスや自宅勤務が増えた
③残業時間減少
・残業時間が驚くほど減った
④ライフイベント(産休・育休)
・部署で初めて産休・育休をとって時短勤務で復帰した人が育休・産休の後輩を支える立場になった
・介護のために定時出勤ができなくなった
⑤男性の産休・育休
・20・30代の男性社員が育休を2〜5ヶ月取得した
⑥環境やテクノロジー
・チャットツールやグループウェアなど、テクノロジーの進化
・スマホが必須になる
⑦副業
・大手企業や公的機関の副業OK
⑧法律や制度の変化
・女性活躍推進法の施行
・働き方改革担当大臣の誕生
⑨新しい職業
・YouTuberが将来なりたい職業に
⑩働き方の意識
・社会全体の働き方への注目度が高まる
・ワークライフバランスへの意識が高まった
⑪ビジネス環境の変化
・仮想通貨やネットビジネスの拡大
・AIの実用
①ハイパーフレックス
・全国でフレックスに完全移行
・コアタイムがなくなり時間も場所もフリーな働き方&長期休暇取得
②一つの組織に依存しない働き方
・ピボット社員(パラレルキャリア、所属が複数)
・兼業が一般化し、会社に頼らない働き方に
・会社内外にとらわれず個人としての活躍がもっと認められるようになる
・仕事に応じて人を雇う(労働時間や働く場所がもっと柔軟に)
③個人事業主や起業が増える
・全員が個人事業主化
・クラウドファンディングなどを活用して誰でも社長に
④組織の人員構成の変化
・女性やシニアの割合の上昇
・人手不足により働き手の多様化(女性や外国人など)
・単純労働の外国人労働者受け入れによる社会の混乱
⑤旅先で仕事
・仕事とバケーションをからめて海外で過ごす
⑥ハイテク会議
・スターウォーズよりハイテクノロジー会議
・AIやテクノロジーの進化で家にいながら会議や仕事
⑦オフィスがなくなる
・オフィス以外でも働けるようになり、もっと柔軟に
⑧男性の育休が普通に
・男女関係なく育休
・男性の長期育児休暇取得
⑨その他
・新卒一括採用の変化
・企業内幼稚園など企業が子育てに介入
・住む場所の変化
過去5年をふり返り、未来の5年を予測した上で、いよいよ10年後の働き方を描いていきます。
「2028年、世界に注目される日本の女性のはたらき方とは?」
「2028年、日本の女性のはたらき方が変わる上で、一番のチャレンジは何だろうか?」
という問いに対して、ワールドカフェ方式(※)でさまざまな人と交流し、カフェにいる気分で多様な知識を持ち寄ります。
(※)ワールドカフェ方式……答えを出すことよりも、新しいアイディアや知識を生み出すことをゴールとした話合い形式。チームの中で一人リーダーを決め、議題について話し合う。話合い終了後、リーダー以外のメンバーは別のテーブルへ移動。リーダーは自分のテーブルに着いた新しいメンバーに先程の話合いの内容を共有し、再び話し合うことで、議題についてより深く掘り下げていく。
集まったメンバーで、「10年後、自分たちがつくりたい、女性のはたらき方」を描きます。
描く観点:
・2028年、世界に注目されている日本の女性のはたらき方とは?
・はたらく女性と組織の関係、はたらく女性と一緒にはたらくチームの関係、はたらく女性と家族の関係
・女性のはたらき方の変化は、日本全体のはたらき方にどんなインパクトを与えたか?
・このようなことが起きる上での、キーイベントは?
上記を意識しながら、それぞれのチームらしく、自由に描いてもらいました。
・根付いてしまった社会のバイアスをカットする(断ち切る)ことが重要。
・小さいころからの教育で、性別による役割分担の意識をなくしていく。家庭環境が子供に与える影響は大きいため、国で子供を育てる意識制度を設けてバックアップする。
・働く時間の制約にとらわれず、「成果」で評価する必要がある。
・業界によって働きやすさが違う。企業と行政などで働く人をシャッフルすることにより、企業・業界の風土を変えていく。
・困っている方の手助けを地域で行う、世代を超えた「マッチング」サービスを設ける。
・どの世代の女性でも、安心して職場に向かい働けるようにする「マッチング」。
・待機児童をなくすために、地域コミュニティの中で子どもを見てくれる人(先輩方)との「マッチング」。
・地域の人との繋がりが生まれ、仲よくなる!
・誰もが人生の選択肢を選べるようになることで、千手観音の手のように、さまざまな人をすくい上げることができる。
・育児や介護はブランクと捉えられがち。それらのライフイベントが「個性」となるような社会づくりが必要。
・ライフイベントが「個性」になると、その多様性からイノベーションも生まれるのではないか。ヒエラルキー社会をもっとフラットにしていきたい。
・「女性/男性は、○○しなければならない」から脱却することが必要。
・個人の希望に沿った働き方を、会社に捉われずに選べるようになる。
・「子育て園」など、今は評価されていないコミュニティも評価される。
・ジョブ型で仕事をするためのネットワークができる。
・シングルマザー/ファザーのサポートなど、前向きな公的支援も必要。
・「仕事」も「ライフ」もオールシェア。
自分で人選してコミュニティを作る。会社の人事が人を雇ってアサインするのではなく、自分で必要な布陣を選べる。ライフも、子育て上手な人に子育てを、家事上手な人に家事を任せることで、ひとりひとりの得意なことがシェアでき、誰もが輝く社会になる。
これを実現するためには、以下が必要。
①プロジェクト型の働き方の浸透
②個人のスキル・得意領域の開発と可視化
③相性のいい人を繋いでくれる仲人
・いま信じていることは本当なのか、疑う(例:子連れではいけない場所がある。育休はブランク。これは本当?)
・女性をケアする施策が多いが、それは逆に女性の機会を奪っているのではないか?
・キーになるのは、女性ではなく男性。
・希望者は産後すぐに海外赴任が出来るなど、ケアよりもチャレンジの機会を増やす。
・育休を取った人も管理職になるなど、新しい常識を作っていく。
・女性も男性も笑顔になる未来を作りたい。
・ライフイベントがネガティブにならず、おばあちゃんになっても好きな仕事ができる社会。
・コミュニティやテクノロジーなどが、私たちの働き方を支援してくれる(例:ロボットをうまく使って家族円満)
・女性総理など、女性がより全面に出た社会。同時に、男性も育児がしやすい社会に。
・真摯に好きな仕事をする大人の姿を見て、子どもが新しい働き方を実践していく。
・女性の働き方だけでなく、すべての人が、時間と場所にとらわれない働き方になる。
・男性も家事・育児に参加しやすくなり、女性も仕事に注力しやすくなる。自由な時間が増える。経済効果も!
・フレックス導入にあたり、東京オリンピックや万博がキーイベントになる。応援するためには、早く帰ろうと呼びかけ、一気にムーブメントを広げる。フレックスだけでなく、副業や起業など、自由な働き方がより広がる。
セッションが終わったあとの懇親会でも、みなさん疲れ知らずの熱量で交流をはかっていました。本テーマでは男性の参加者は少ないかなぁ…と当初は思っていましたが、非常にいいバランスで男性のみなさんにもご参加いただき、男女関係なく全員が自分ごと化して考えていくテーマだと認識していらっしゃるのが、とても嬉しかったです。
10年後、世界に誇れる日本の「はたらく」とはどんなものだろう。今この時点では考えつかないことも、ありたい姿からの逆算なら描ける。そして、そうやって描いていいんだ!と気づかされるぐらい、みなさんが導き出した姿は具体的で、なおかつとっても素敵でした。ほとんどのみなさんが「常識を打ち破ろう!」ということを描いていたのを見て、本当に今の「常識」が限界に来ていること、今こそ変わる機運があることをみなさんが感じていらっしゃることが分かりました。それをいかに共有し合って、空気を変えていく「きっかけ」をつくっていけるかが、この場所beeの使命だと感じました。
参加頂いたみなさん、本当にありがとうございました!
次回「アイデアを生み出す」セッションも受付を開始しております。
今回のセッションでは、37名の多様な参加者の方々と一緒に「10年後、私たちがつくりたい女性のはたらき方の姿」を描きました。
そこで描かれたありたい姿から示唆されたのは、次の2つのことです。
女性のはたらき方を考えることから、新しいはたらき方が生まれる。
私たちがつくりたい女性のはたらき方の姿を実現するためには、現在の「はたらく」にまつわる当たり前・常識を変えていく必要がある。
そこで、第2回セッションでは、「はたらく」にまつわる当たり前・常識のうち、変えていきたいものは何か?それを変えるために、どんなアイデアがあるか?を考え、形にしていきます。大事にしたいことは、関西らしく、オモロイアイデアであること!「それやったらやってみよか〜!」とみんなが乗っかりたくなるようなアイデアを一緒に創りたいと思います。第2回からの参加も大歓迎ですので、ぜひご参加ください!
REPORT
2021年2月22日に開催した、「晋也と一也のIX道場 vol.02」のイベントレポートをmatsu-lab(関西大学社会学部・松下ゼミ)のメンバーが作成してくれました。
独自の視点でトークショーの内容がより深掘りされた内容になっており、イベント参加不参加に関わらずおもしろい内容となっております。ぜひお読みください!
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REPORT
2021年1月27日に開催した、「晋也と一也のIX道場 vol.01」のイベントレポートをmatsu-lab(関西大学社会学部・松下ゼミ)のメンバーが作成してくれました。
2人のメンバーによる、それぞれ違った視点でのレポートをお読み頂けます。トークショーの内容がより深掘りされた内容になっており、イベント参加不参加に関わらずおもしろい内容となっております。ぜひお読みください!
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REPORT
2020年10月19日~2020年12月21日 全9回開催した、「秋だ!学びだ!多様な生き方・働き方を学ぼう 大阪大学『現代キャリアデザイン論II』」のイベントレポートをmatsu-lab(関西大学社会学部・松下ゼミ)のメンバーが作成してくれました。それぞれ違った視点からのレポートは、イベント参加不参加に関わらずおもしろい内容となっております。ぜひお読みください!
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「これからのはたらく」を知りたい方、考えたい方、つくりたい方、相談したい方、見学したい方、仲間が欲しい方・・・
もし少しでも「ピン」ときたら、お気軽にbeeにおたずねください。